宝円寺

本 堂

 山号を大法山と号し、本尊阿弥陀如来、曹洞宗三ツ淵正眼寺ソウトウシュウミツブチショウゲンジの末寺。『寛文村々覚書』に、宝蔵庵と記されています。天保四(1833)年三月に、正眼寺三十六世賢外逸俊和尚が寺号を宝円寺に改め法地開山となりました。
 ご開山は、『尾張徇行記』では天臾長老と記されているが、当寺過去帳には、正眼寺十八世南陽嬾寿大和尚(慶安四年寂1651)となっています。『西春日井郡誌』には、正保四(1647)年の創立とあります。中輿開基は、天廸周公和尚のようです。
 本尊脇に観世音菩薩が安置されています。『張州雑志』には「本尊観自在菩薩」となっています。別に「脇檀安薬師佛、此像旧属邑青野ノ真福寺ノ本尊也然ルニ真福寺今廃ス故に同末寺タル故斯ニ安ズ」とあるが、その薬師佛のゆくえはわかっていません。
 当寺本堂は、明治二十四年十月の濃尾大震災に崩壊し、明治三十三年に再建されたものです。その後、平成十二年に屋根瓦葺替大修理されました。庫裡は、大正初年建築されたものです。
 境内には、日限地蔵尊、秋葉三尺坊大権現、金毘羅大権現、勝稲荷明神、大黒天等が安置されています。